ジメジメした梅雨、その先にやってくる暑い夏。そんなとき困るのが「食品保存」。あさイチのアンケートによると野菜を腐らせてしまった経験のある人の割合は71%!そこで、野菜をはじめとする食品保存のスゴ技を伝授。1週間たっても新鮮さをキープするほうれんそうの保存術、これまでの常識を覆す冷凍・解凍術、うまみをアップさせる“氷温熟成”を家庭で再現する方法を紹介しました。
■冷凍焼け防止の冷凍術
冷凍した食品がおいしくない原因のひとつが冷凍焼け。
冷凍焼けとは、食品を乾燥した冷凍庫内で保存すると、水分がどんどん抜けて、食品に含まれる脂質が酸素と反応し、数日もすれば、表面が変色するだけでなく、ボソボソした食感になってしまう現象。
冷凍焼けを防止するためには、保存するときにラップでくるみ、保存袋に入れて極力空気に触れさせないようにすること。さらに冷凍焼け防止のため大手冷凍食品メーカーが実用化に向けて開発した最新技術を紹介。
その方法は、水1リットルに対し、砂糖およそ1グラムを入れてよく溶かし、そこに1日だけ冷凍した食品を砂糖水に浸して、ラップでくるみ、密閉袋に入れて冷凍庫で保存。それだけで冷凍焼けを防げます。その理由は表面を砂糖水で覆って冷凍した場合、砂糖は水と結合しやすい特性があるので、食品から水分が抜け出そうとする前に、砂糖水に溶けた砂糖が水分を逃がさずにキャッチしてくれるためです。その結果、冷凍焼けを防ぐことができるんです。
<取材協力>
古橋敏昭さん(冷凍食品会社 研究開発員)
■おいしい解凍術
せっかく、おいしい冷凍術を手に入れても解凍に失敗すると食材が台無しに・・・。
そこで、電子レンジを使わずに食材をおいしく解凍する方法を紹介しました。
冷凍された魚の解凍術
1.フライパンを十分に熱しておく。
※オーブンシートをしくとフライパンの焦げ付きが防げます。
2.熱したフライパンに冷凍したままの魚を皮の面を下にして焼き色がつくまで焼く。
3.焼き色がついたらひっくり返す。
4.水・酒を各大さじ1杯ずついれる。
5.フタをして中火で2分間蒸し焼きにする。
6.火を止め、さらに2分間蒸らす。
火を加えずに食べたい刺身などの場合は、氷水に入れて解凍するのがオススメ。
なぜ氷水で解凍するとおいしく仕上がるのかというと・・・
食材は「-3度から0度」の温度帯で溶け出します。そこで氷水解凍だと1度前後の温度をキープした状態で解凍できます。この方法だとムダに温度を上げて食材にダメージを与えることがないため、おいしさを保てるのです。
氷水解凍、風をあてて解凍、流水解凍のそれぞれの方法で、ドリップ量の流出を比較すると、氷水解凍はほとんどドリップがないという結果になりました。
<取材協力>
間野実花さん(料理研究家)
番組およびこのページは特定の製品・店舗を推奨するものではありません。
製品・サービスの特性や使用上の制限、契約内容・条件などについては、各自におかれまして、メーカーや販売会社に十分ご確認ください。
NHK「あさイチ」2014年6月3日放送分
http://news.goo.ne.jp/article/asaichi/life/asaichi-20140603-a-002.html