■県と新潟市「適正表示徹底を」
新潟の有名ホテルでも食材誤表示-。新潟市中央区の「ホテルイタリア軒」と「新潟グランドホテル」は8日、エビなど使用食材とメニュー表示が異なっていたと発表した。7日には「ホテルオークラ新潟」「ホテル日航新潟」(いずれも新潟市中央区)で同様の誤表示があったと発表しており、県や新潟市は適正表示の徹底を求めている。
イタリア軒では平成17年から、10月23日まで複数の中国料理でバナメイエビをシバエビ、21年3月まではブラックタイガーを車エビと表示。販売食数は計約2万6800食(816万円)だった。
また、23年から今年8月、豪州産ステーキ肉に牛脂を注入した加工肉約8600食(1020万円)使用したが、表示を怠っていた。アレルギー症状の可能性がある小麦などの表示もなかった。
新潟グランドホテルでも22年3月から中華料理店でバナメイエビをシバエビと表示して5171食を販売し、結婚式の際に海外産の伊勢エビを国産と表示していた。
両ホテルとも中国料理では小さいエビをシバエビ、中程度のエビを車エビと呼ぶ慣習があったためで、故意ではないとした。
イタリア軒の金親顕男社長は記者会見を開き、「再発防止に努め、信頼回復に向けて全力に取り組みたい」と謝罪。同日付で社長の報酬30%カット3カ月など責任者3人の処分を発表した。
新潟グランドホテルは記者会見を開かなかった。同社は「時間がなかったため」と説明。役員報酬を3カ月全額カットするとした。
イタリア軒は明治7年に洋食店として創業し、昭和51年にホテル開業。54年にホテルニューオータニグループ入り。新潟グランドホテルは47年に創業した。
県内ではホテルオークラ新潟やホテル日航新潟でも、エビなどの食材誤表示が判明している。
県は、景品表示法などの関係法に基づき、飲食店に適正表示の徹底を要請。新潟市の篠田昭市長も8日、保健所による確認や正確な表示を指導したいとして、「新潟は食を売りにしており、間違いがあるとダメージが大きいとしっかり言いたい」と述べた。
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