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日焼け対策で紫外線をカットすると、骨が弱くなるメカニズム

照りつける日差しの強さが夏を実感させる季節になった。紫外線対策を始めた女性も少なくないだろう。

 

美容の敵として知られる紫外線は、実は健康に役立つ存在で、骨の強化に欠かせない。紫外線を浴びないとガンになりやすいという研究結果もあるので、過剰な美白対策はかえって健康に悪いのだ。

 

■紫外線で骨元気?

 

紫外線はおよそ200~380nm(ナノ・メートル)の短い波長の光で、音に例えるならコウモリの放つ超音波が聞こえないように、人間の目には見えない光だ。おまけに雨や曇りの日でも降り注ぎ、晴れの日の20~40%にも及ぶから過剰反応を示す人も多い。

 

紫外線が日焼けの原因となるのはご存じの通りで、地表に届く紫外線の95%はUVA(315~380nm)で、残りの5%はUVB(280~315nm)と呼ばれ、UVBは皮膚の浅い部分・表皮に、UVAは深い真皮まで到達し細胞にダメージを与える。

 

過度な日焼けはやけどのようになり、さらにヒドくなると皮膚ガンに発展する。そのため紫外線をブロックしようとして表皮にメラニン色素を表皮に生成する。これが日焼けのメカニズムだ。

 

日焼けと言うと軽く聞こえるが、紫外線には強力な殺菌作用があるため、生物や細胞を死滅させる力もある。

 

温暖化ネタで定番のオゾン層が吸収してくれるので地表は安全だが、宇宙では死活問題にもつながるレベルとなるので、女性の紫外線対策は理にかなっている。ただし、骨の健康にも役立つことは、意外と知られていない。

 

骨を構成するカルシウムは尿から排せつされるため、日々減り続けている。そのため常に補給する必要があり、成人なら800~1,000mg(ミリ・グラム)、およそ1グラム必要なのだが、吸収されにくいので補給が難しい。そこで登場するのがビタミンDだ。

 

ビタミンDはカルシウム吸収の強力な助っ人で、不足すると歩行障害、骨軟化症など重大なトラブルを引き起こす。便利なことに体内で生成されるのだが、その際に紫外線の力を借りているのだ。

 

つまり、日焼け対策で紫外線をカットすると、ビタミンDの生成量も減り、最終的には骨の弱体化につながる。

 

毎日サプリを飲んでいるから大丈夫!と思うのは勝手だが、ビタミンDなしでは吸収率が大幅にダウンすることを忘れてはいけない。高価なサプリメントを毎日摂取しても、大半は吸収されずに出て行ってしまうのでは、からだも財布も浮かばれない。

 

カルシウム不足はO脚の原因でもある。過剰な美白でO脚になったら、元も子もないような気がするのは男性だけだろうか。

 

■紫外線でガン予防?

 

 

日光浴=紫外線=ビタミンDの影響は、カルシウムだけではない。なんとガンの発生率にも深く関係しているのだ。

 

日光を浴びる時間が少ない夜勤勤務の人は、ガンになるリスクが高いというデータがある。ときどき夜勤の交代勤務でも1.8倍、常に夜勤の人は2.9倍にも跳ね上がるのだ。

 

逆に、ビタミンDのサプリメントを飲み続けた人のガンの発生率は、飲まない人の半分程度になるので、日光浴がガン予防に役立つことは確実だ。個人差もあるだろうが、1日15分が目安というから、たまには紫外線ノーガード戦法で出歩くのが良さそうだ。

 

最近は男性向けの紫外線対策グッズもあるそうだが、適度な日焼けの方がモテそうな気がするのは私だけだろうか。いずれにせよ、過剰な紫外線対策を続けると、あとあとイタい目に遭うのでご注意を。

 

■まとめ

 

紫外線を見ると肌のメラニン色素が増加し、日焼け状態になるという。見える訳ではないのだが、目に入るだけで防衛プランが発動される訳だから、人間と紫外線は浅からぬ因縁を持っている。

 

適度な日光浴と日焼け対策を両立させるなら、サングラスがお勧めだ。紫外線は服も透けるので、黒い長手袋など気休めにすぎないのだから。

http://news.goo.ne.jp/article/mynaviwomen/life/mynaviwomen-141006.html

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