大型連休期間中に新潟県内の主な観光地を訪れた行楽客が東日本大震災前の水準にほぼ回復したことが6日、日銀新潟支店の調べで分かった。行楽客数は前年比14・4%増の117万3千人で、大震災直後の平成23年の113万1千人、24年の102万5千人を上回り、22年の125万5千人に迫っている。期間中、好天に恵まれたことに加え、「アベノミクス」効果で経済指標が上向き消費者心理が改善し、財布のひもが緩み始めているのが要因とみており、県内景気にも明るい兆しが見え始めている。
同支店は県内の観光地・施設など56カ所を対象に4月27日から5月6日までの行楽客の動向について、アンケート調査を実施した。
行楽客数の改善は、屋外観光施設の伸びが寄与。前年比で、屋内観光施設が0・3%増だったのに対し、屋外は20・3%増だった。
全般的に気温が低かったものの、期間中の土日祝日の降雨日数が前年の3・8日から1・0日と少なく、「お出かけ日和」に恵まれたうえ、各地で従来以上にパレードやイベントなどの催しが行われ、「観光地の工夫が功を奏した」(照内太郎支店長)。
入場料や土産品などの売上高は、前年より「減少」と答えた施設は43%で、「増加」(32%)を上回った。ただ、入場料無料の施設などでは「増加」(40%)が「減少」(25%)を上回っており、節約志向は根強いが、外出先での消費意欲は増しているとみている。
主な観光施設発表の連休期間中の人出は、国営越後丘陵公園(長岡市)の入園者数が前年比73・6%増の9万3060人と過去最高を記録。阿賀町で5月3日に開かれた「狐の嫁入り行列」は前年より1万2千人多い3万5千人が訪れた。「十日町きものまつり」(5月3日)も9・5%増の3万4500人だった。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130606/ngt13060621070004-n1.htm