みなさんはキッチンのスポンジを使ってシンクの汚れを落としたりしますよね? これは、スポンジに細菌がついているということを意味します。では、そのスポンジを消毒することはできるのでしょうか? 答えはイエスです。ただ、消毒の効果が続くのは短い時間だけ、とのことです。今回はニューヨークタイムズの記事の内容を抜粋してお届けします。
記事の見出し:汚くなったキッチンスポンジをきれいにしても、細菌が増えるだけという研究結果が発表された(ニューヨークタイムズの記事より)
記事の内容:ドイツの研究チームが定期的に洗ったスポンジと、洗っていなかったスポンジ、合計14個についた細菌を分析しました。その結果は、研究者には興味深いものの、スポンジを毎日使う人にはそんなにおもしろいものではありませんでした。下記が、そのまとめです。
- キッチンスポンジには、たくさん細菌がついている
- どの細菌も、あなたを殺す可能性はない
- スポンジをきれいにしても、再び汚れる
たくさん細菌がついたスポンジは、殺菌した後もまた細菌が戻ってきます。でも、細菌の種が殺菌前と少し変わることがある、というのが今回の発見です。(とはいえ、研究者が対象としたのは数百万個あるキッチンスポンジの中のたった14個だということを念頭に置く必要があります)
また、スポンジにつく細菌を恐れる必要はない、とのことです。ニューヨークタイムズによると、最悪だと言われている細菌でも基本的には無害で、健康な人に病気を起こすことはないそうです。モラクセラ-オスレンシスという細菌でさえも、問題を引き起こすことなく肌と共存できるそうです。
自分の手で触ったものに細菌がついているという事実は、それほど驚くことではありません。しかし、手を洗う意味がないことはありません。
なお、研究を担当したMarkus Egertさんは「キッチンスポンジの掃除の仕方をテストしたわけではないことを、心に留めておいてください」とメールで書いていました。スポンジの掃除の仕方について、どのやり方が良いのか、というテストはまだ実施していないそうですが、Markusさんの個人的な意見としては、スポンジは掃除したほうがよいということで、おすすめの方法はスポンジを洗剤を入れた洗濯機で洗い、漂白するという方法だそうです。
ほかにもスポンジを殺菌する方法はあります。下記が、ミシガン州立大学の記事でおすすめしていた方法です。
- 湿ったスポンジを電子レンジの「高(high)」に1分間かける
- 一番長く、高温の設定で食器洗い機にかける(その後、乾燥もおこなう)
- 希釈した漂白剤に1分間浸す
スポンジにつく細菌は変わっていくので、Egertさんはしばらく使った後、スポンジを食器洗い用ではなく、お風呂場などの掃除用に使い替えることを推奨しています。とはいえ、どのくらいの期間使った後にすべきか明確な期間は特に明記されていませんでした。
教訓:キレイにしても、キッチンスポンジはまた汚れます。でも、キレイにする価値はあります。