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困ったときはピンポイントで有料サービスを利用する

 内閣府の発表によれば、介護保険制度で「要支援」「要介護」と認定された人は2013年度末で約570万人にのぼり、日本は「誰もが介護し、介護される」“大介護時代”に突入したといえます。ただ、介護の現場では、介護する人の多くが精神的にも肉体的にも追いつめられているのが現実です。そこで、介護認知症の祖母、重度身体障害の母、知的障害の弟、の家族3人を21年間にわたって1人で介護し、ブログ「介護に疲れた時、心が軽くなるヒント」を通じて介護する人たちの悩みを解消してきたリハビリの専門家(理学療法士)が、「介護の心を軽くするコツ」を紹介します。

 「父の食事は、ヘルパーさんが週2回ほど用意してくれます。
ヘルパーさんが来ない日は私が準備し、週末におかずの作り置きをして対応していますが、私も仕事があるので実家との往復がつらくなってきました」

Eさん(40代女性・会社員)は、「要介護1」と認定された1人暮らしの父親(70代)をサポートしています。

 朝食はおにぎりやパンなどを用意しておき、デイケアに行く日は施設で食事と入浴を済ませてきます。
しかし、ヘルパーが来ない日の夕食はEさんが準備しなくてはなりません。
実家には歩いて行ける距離ですが、残業で遅くなる日もあり、Eさんは余裕のない日々を送っていました。

 Eさんの親世代は、家事は妻がするものという世代です。
要介護状態でなくても妻が亡くなり、1人になると困ってしまう男性は少なくありません。
いざ家事をやろうとしても、高齢になって慣れないことにチャレンジするのはむずかしいものです。
● 民間の配食サービスをプラス

 私はEさんに、「スーパーで売っているお惣菜を利用したり、民間の配食サービスを頼んでみては?」と提案しました。

 私の周囲にも「配食サービス」を利用している人は何人もいますが、食べやすい柔らかさや形状に工夫がされ、栄養バランスも考えられていて、味もいいようです。

 Eさんは「出来合いの惣菜では申し訳ない」「手作りの料理が一番」と思い込んでいたようですが、「余裕があるときには、Eさんの手料理を食べてもらえばいいでしょう」と言うと気がラクになったようでした。

 最近は、自治体と配食事業者が提携して高齢者向けの配食サービスを実施するケースも増えています。
要介護認定に関係なく利用できる場合が多く、昼食・夕食の1日2回配達してくれたり、きざみ食やおかゆが選べたりします。

 なにより安心なのは、食事を直接手渡しすることで安否確認をしてくれる点です。
地域包括支援センターや市役所が窓口になっていることが多いので、一度、相談してみましょう。
「味が飽きる」「値段が高い」という方には、緊急時や困ったときに短期間だけ、あるいは一時的にといった臨機応変な利用をおすすめしています。

 以前のEさんは、食事の支度をする日がくるといつもイライラしていましたが、スーパーで買ってきたコロッケを「おいしいな」と喜ぶ父の姿を見て、たまには手を抜いてでも自分に余裕を持つことが大事だと感じたそうです。

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