「食事では一口で30回は噛むように」と、親や学校の先生に言われた経験はありませんか?
・たくさん噛む人ほど満腹感が早まりダイエットになる
・唾液がたくさん出るので虫歯や口臭予防になる
・消化が早まるので胃腸にいい
・糖尿病の予防になる
など、沢山のメリットが知られています。
ただ「30回は噛もう!」と決意しても5分後くらいには忘れている……、子どもに「もっと噛んで!」と言いながら自分もできていない……、などといったことありませんか?
よく噛まずに食べてしまう一因として、日々の調理方法も関係してくると言います。
そこで今回は厚生労働省の「噛ミング30(カミングサンマル)で健康に」や全国健康保険協会東京支部などの情報を基に、噛む回数が減ってしまうNG調理法を3つ紹介したいと思います。
■1:味付けが濃い
ご家庭の料理の味付けは濃い方ですか? それとも、薄い方ですか?
外食が多いご家庭だと濃い味に慣れてしまいますので、家でも自然と濃い味になってしまっているかも。
実は濃い食べ物は、口に入れた瞬間に味が分かるため、たくさん噛まずに胃袋に流し込んでしまう傾向があるのだとか。逆に薄味の食べ物は、味を感じるために何度も噛まなければいけません。
酢や柑橘類の酸味を料理に生かしたり、香辛料や香味野菜を利用したりと、減塩の意味も込めて少しずつ薄味にシフトしてみては?
■2:食材を細かく切りすぎている
生野菜サラダを用意するとき、市販のカットサラダのように自宅でもニンジンやダイコンを細かく切っていませんか?
野菜など食物繊維の豊富な食材をカットしすぎてしまうと、食べやすくなる分だけ、かえって噛む回数が減ってしまうのだとか。
千切りを乱切りに切り替える、葉物の野菜は手でむしって盛り付けるなど、必要以上に食材が細かくならないように工夫してみるとよいでしょう。
■3:炭水化物がメニューの中心になっている
白米やパン、パスタなどは炭水化物の豊富な食品。ただ、そうした主食はやわらかくて食べやすいものが多いですよね。
やわらかい食べ物は噛む回数が少なくても飲み込めますから、主食メインの料理だと自然と食事のペースも早くなります。
丼もの、めん類のように少ないおかずで主食をたくさん食べるメニューばかりではなく、豊富なおかずが並ぶ献立を考えてみては? 自然と家族の噛む回数も増えるはずですよ。
以上、噛む回数が自然と減ってしまう調理法をまとめましたが、いかがでしたか?
煮込み料理も煮込みすぎず、食材の歯ごたえを残す程度にとどめておくと、食べる人の噛む回数が増えると言われています。
健康や美容にも大きなプラスの影響を持つ“そしゃく”。調理方法を工夫して、自然と噛む回数を増やせるといいですね。
(ライター 坂本正敬)
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